Member

Sumiyo
Miki

三木 純代UI Designer

はじめに。

ポンコツな私の半生を赤裸々に長々と書きました。
よくある出来事だし誰得な内容ですが、こんな人がライデンにいたりいなかったりするんだなとうっすら思っていただけたら幸いです。

この話、続けてもいいですか?

第一志望は武蔵美の空間デザイン(空デ)。しかしひょんなことから多摩美のグラフィック(多摩グラ)をうっかり合格、空デは補欠合格。姉に相談したところ「正規で受かった方が向いているんだよ」その言葉を信じ、第一志望ではない多摩グラへ。

超就職氷河期と言われた大学4年時、やっと漕ぎ着けた面接ではこんなことを聞かれました。
「自分を動物に例えると?」「ね、猫ですかね~…。」「…はい。ありがとうございます。」
何の動物が正解なん!?こんなよくわからない感じでことごとく不採用。SNSが普及している今では考えられない。

企業を選り好みしている場合ではない、と片っ端から履歴書を送ったところ、早い段階でweb制作会社の面接へ辿りつくことができました。当時スナックでバイトをしていた私は、そのノリで爆笑プレゼン、無事内定をいただきました。その時の爆笑相手は、実は社長だったということを後々知ることに。ようは完全にキャラ採用でした。持参した作品にwebなんてありません。手書きのイラストや写真、B全ポスター。業務内容はなんとなくしか理解していませんでした。

めでたく入社し、いざ実務になると衝撃が待っていました。全くわからない。向いていない。webサイトなんてリクルートサイト以外ほぼ見たことがなかったし、flashでポートフォリオサイト作ってこいと言われ「flashって何や?」と参考書を読んでも全く意味がわからず、大学の友人はアナログ人間の集まり、聞いても分かるはずもなく、ヒットエリアが2pixelというホントにドイヒーなものを作り上げてました。

早々に落ちこぼれになり、辞めたい辞めたいと口走っていました。こんな人間に仕事を与えられるはずもなく、毎日yahooニュースを見てお茶を濁し、たまりかねた上司から「いろんな銀行のサイトをキャプって出力ファイリングしろ」とキャプチャーをとりプリントアウトする日々。やっと与えられた仕事も「これはデザインじゃないから」と言われ愕然とし、それでも責任を持って担当した4年間。毎日悔しくて泣いていた日々を思い出します。今思うと自業自得ですね。

せめて一通り仕事を理解して会社を辞めようと思っていたのに、これではいつまでも辞められない。悩んだ末、プライベートで友人や小さな企業のwebサイトを請け負うことに。そうするとwebというものを少しずつ理解出来るようになり、少しずつ楽しくなり、少しずつ会社でも仕事を任されるようになりました。その時すでに入社して7年、肩書きはまだ「デザイナー」。周りの友達たちはチーフやADに昇格していて悔しかった。

退社してフリーランスになったのは2010年。
iPhoneが発売されてから3年ほど経っており、世間でもスマホが普及し始め、サイトをスマホ用に作らねば!!と騒がしくなり、フリーのデザイナーは重宝されました。お仕事はそこそこあり、なんとかやれていた矢先の2011年。東日本大震災がありました。広告の仕事は自粛でパタリと止まり、消え、先の見えない不安に襲われていました。開店休業状態がしばらく経つと、ぽつぽつと声がかかり、また何事もなかったかのように慌ただしく仕事をしていくようになりました。その時の生業はwebデザインだけで、デザインだけが私の生活を支えていました。

しかし、その生業をこなす中で、たくさんの悔しいことを溜め込むことに。溜まりに溜まった感情は「デザイナーを辞めたい」という思考になりました。生活を支えていたものが辛くなりました。フリーランスとはなんだろう…ふと考えたときに、組織に所属していない身として、もっと職業を自由に選んでいいのでは? 辞めるも辞めないも自由なはずだ。そういう思いに駆られたときに、とてもファンだった花屋さんで「花屋になる為の短期集中講座」というものを見つけ、決して安くはない受講料を支払い、思い切って花の世界へ片足を突っ込んだのでした。

「作る」ということ

花業ではGreen Batonという屋号で、月1でワークショップを開催しています。
参加する生徒さんはクリエイティブに関わったことがない方ばかり。私はイメージしたものを手で再現して「作る」ということは、自己表現の一つだと考えています。「これで合ってますか?」「これが正解ですか?」と質問されますが、自己表現において正解や不正解なんてないはず。ただただ心の赴くまま手を動かして欲しいと思っています。デザイン業では常日頃、イメージをアウトプットしてカタチ作っていますが、その事に慣れていない方々にとっては、それはかなり難しい事だ、ということが分かりました。
ですが、これは日頃の訓練で徐々にできるようになるはず。生徒さんの「作りたい」が「作れる」ようになるお手伝いが少しでも出来たらと思います。手作業で作ることはPC作業では味わえない緊張感があります。
「⌘Zの効かない現実世界」「常に後悔しない一手」
そういう緊張感と集中力は私のwebデザインにも還元されているなと感じています。

華やかな世界に見える花業界ですが決して甘くはありません。
日本人には花を買う習慣があまりないし、花の値段にも理解がありません。私が裸一貫で飛び込むにはあまりにも危険で無謀なチャレンジですが、花がある生活は...人生を豊かにします(言い過ぎかも知れませんが)。
植物は多少なりとも心に癒しをもたらしてくれるはずです。少しでも多くの方々に植物のある生活を提案し、緑のバトンを繋げれたらという思いの「Green Baton」。副業という形でも、少しでも長く続けれたらと思っています。

デザインについて

Green Batonを始めるにあり、個人で受注していた仕事は辞退させていただきました。それまで関わらせて頂いた方々には大変ご迷惑をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。

今はライデンのサポートメンバーとしてデザインに関わらせて頂いてます。デザインはクライアントが作りたいもの・イメージしているものを形にしたいと心がけています。苦手な表現は岡野さん、野田くん、石橋さんが助けてくれます。仕上がりはいつも自分の想像以上で、本当に素晴らしく感謝感激しております。

デザイン業は、大学の学費や上京した私の生活費を両親が工面してくれた事を思うと、そう易々と手放す事が出来ませんでした。大学に行かせてもらい、就職し、私をデザイナーにしてくれた訳です。それは私の生活を支えるど真ん中に君臨しています。今でもwebデザインが向いているとは到底思えないですが、ぐちぐち愚痴りながらデザインと向き合っていけたらと思っています。

最後に。
「この話、続けても良いですか?」は最近読んだ西加奈子さんのエッセイ集のタイトルです。
大変面白く、自分の書いた文章の気分にぴったりだったので引用させてもらいました。40年も生きてると色々と振り返る事が出来るんだなと、たくさんの悔しい思いも今につながる大事な事だったんだと思えました。
赤裸々すぎてめちゃめちゃ恥ずかしいですが、長文ご覧いただき、誠にありがとうございます。

Next

Hideo Matsumoto

Explore

Member

Play Video
Explore