Webブランディングとは、企業や商品・サービスが持つ魅力をWeb媒体を通して顧客に伝え、ブランド価値を浸透させる手法です。
こんにちは、ライデンBlog担当です。
Webマーケティングを実施するなかで、中々効果が上がらなかった経験はありませんか?
商品の認知向上や顧客との接点作りを円滑にするには、Webブランディングを意識することが重要です。
というわけで今回は、Webブランディングのメリットや手法、流れを解説します。
Webブランディングとは、企業や商品・サービスが持つ魅力をWeb媒体を通して顧客に伝え、ブランド価値を浸透させる手法です。
ブランド側が考えるメリットの訴求だけでは、情報の単なる発信に過ぎません。
ターゲットとなる顧客層の嗜好やニーズに寄り添いながら、そこにブランドが持つ価値を提供しつつリードすることで、長期にわたる顧客の支持と期待を得ることが目的です。
Webブランディングの最終目的は、企業に長く利益をもたらしてくれるファンの獲得です。
そのために必要なアクションとして、大きく分けて2つの中間目的があります。
この章では、Webブランディングの中間目的について、それぞれ詳細に解説します。
Webブランディングの目的として、ブランドへの理解を促すことは第一の目的として挙げられるでしょう。
商品・サービスを自社サイト経由で紹介するとともに、そのブランドの魅力を感じてもらい、価値を正確に理解してもらうことを目指します。
そのためには、ターゲットとして自社の顧客層を明確にし、ターゲット視点でのメリットや価値が感じられるように作り込むことが重要です。
Webサイト・商品・サービス、その他顧客との接点において、言語とビジュアルで一貫した印象を与えます。
ブランド特有の特別な体験を提供できれば、体験したこととビジュアルが結びついて、ブランドイメージが強く印象付けられます。そのようにすることで、サービスや企業に対する顧客からの信頼や愛着を深められるのです。
ユーザーの来訪から購入や資料請求に至るまでのカスタマージャーニーを設定し、その過程で必要な体験が得られるように、ブランディング戦略を立てましょう。商品・サービスを利用するシーンをビジュアルで示し、購入後に得られる感動を想像できるようにすることも重要です。
Webブランディングの目的である「ブランドへの理解」「ブランド体験の提供」を実現することは、最終的には3つのメリットを生むことにつながります。
この章では、Webブランディング戦略が生むメリットについて解説します。
効果的なWebブランディングは商品・サービスへの正しい理解を促進し、その結果「商品・サービスのブランド価値」を効率よく高められるのですが、その理由はWebというメディアの特性にあります。何かというと、潜在顧客への接触から見込み客を生み出すというプロセスを、時間と空間の制限を超えて実行することができる、という点です。つまりセールススタッフが直接対面で会わなくても、Webサイトはセールススタッフの役割を担ってくれます。
また、既に商品やサービスを知っている顧客には、Webサイトを通してイメージや品質といった「選ぶべき理由」を提供し、競合との差異をアピールすることができます。また、このようなアクティブな人々の行動をしっかりと分析することで、効果的なマーケティングへ繋げていくことができるでしょう。
Webブランディングは、理解者をうみます。
生産技術が向上した現代、特に日本では商品・サービス消費における機能面での差別化は困難といえるでしょう。そのため、顧客との関係性に着目したマーケティングが注目され、どのように自社商品/サービスへの理解者(ファン)をうみだすのか、常に選ばれるというブランドのポジションをどのように確立していくのか、マーケティングの課題として重要視されています。
その土台となるブランディングでは「この商品が好き」「この会社のものなら欲しい」という印象をうみだし、理解者を形成することが重要になりますが、ここでもWebというメディアは非常に重要なプラットフォームになります。
WebサイトやSNSを通じて消費者との関係を強化できなければ、ビジネス的な成功は遠いものとなり、逆に強化できれば、継続的に利益を生み出す強固なブランドづくりに繋がっていくでしょう。
Webブランディングはクチコミ(ネット上でのクチコミ)との親和性が高く、結果的に高い広がり効果が見込めます。
具体的には、インターネットでのユーザー動向はAISAS(注意・関心・検索・行動・共有)という行動プロセスに沿って動いていると言われており、実際に様々な情報共有がWeb上で行われていますが、Webブランディングを効果的に行えていると、好意的なクチコミが生まれ、それが広がり、多くの潜在顧客の目に触れるという良い循環が生まれます。
そのため、ブランドの正しい理解〜良質なブランド体験、そして好意的なクチコミの広がりまで、しっかり計算されたマーケティング施策に繋げていくことも重要です。
インターネットが情報インフラになった現在、Webブランディングはブランディング戦略における主要な位置付けに収まっています。しかし、Webブランディングには、Webならではの特有のデメリットもあるため、デメリットを理解したうえで取り組むことが重要です。
この章では、Webブランディングのデメリットについて解説します。
日常的にWebサイトを利用しない層には、Webブランディングは効果を発揮しません。
若者層はWebを利用するだろうと、高を括ってブランディング戦略を練ると、ターゲットとしている層のWeb利用率が低い可能性もあります。そのため、ペルソナを設定する際には、ターゲット層について細かなリサーチをすることが重要です。
反対に、一般的にはWebの利用率が低いとされる老人でも、ネットから情報収集をする方がいます。ブランディング戦略を立てるときには、自社が考えているターゲットに、本当に戦略が合致するかを改めて確認する必要があります。
自社の商品・サービスの本来のイメージを無視して、Webブランディングのために新たなイメージを作り出すと逆効果になる場合があります。
Webサイトは商品や販促物等に比べて簡単にイメージや内容を変えられますが、Webから得られる情報だけが、実店舗やチラシから得られる他の情報と異なるとブランドの統一感を損ないます。
全体のイメージや情報を崩してしまわないよう、各要素から得られるイメージについて、事前にすり合わせておきましょう。
Googleの品質評価ガイドラインにおけるWebサイトの評価基準として、E-E-A-Tがあります。
これは、Experience・Expertise・Authoritativeness・Trustworthinessの頭文字をとったもので、Googleが検索結果を外部評価者に評価してもらうためのガイドラインです。
ブランディングの方向性と似通っているため、ブランドの価値について考える際には、参考になるでしょう。
この章では、Webブランディングの参考になる、4つの評価軸について解説します。
Experienceは、コンテンツの作成者が、コンテンツに対する経験をどの程度持っているかを評価するものです。例えばブログの商品紹介記事では、製品を実際に使用したか、していないか次第で評価は異なるとされています。
オウンドメディアのコンテンツを制作するときには、自社の事例を交えて発信すれば、実務の経験をアピールできるため、よい評価が得られるでしょう。
他にも、レビューを記事に載せるように、サービスを体験した側の経験がコンテンツ内に記載されていると、大きな効果が得られると考えられます。
Expertiseは、コンテンツの作成者が、必要な知識やスキルをどの程度持っているかを評価するものです。例えば熟練した電気技師のアドバイスと、知識のない住宅好きが調べて書いた配線のアドバイスとでは、評価が異なるということです。
つまり、投資の記事を依頼したい場合には、投資に関する記事の執筆経験が多い投資未経験のライターよりも、金融機関や投資の専門家が書いた同様の記事の方が専門性が高いといえるでしょう。
Googleや記事の読者に、そのコンテンツに関するプロフェッショナルだと判断されることが重要です。
Authoritativenessとは、コンテンツの作成者やWebサイトが、信頼できる情報源としてどの程度知られているかを評価するものです。
例えば地域に根ざした商店・小規模事業者・チェーン店などのビジネスプロフィールを持つサイトの記事や、政府の公式ページの情報は、権威性が高いといえるでしょう。
ほかにも、古くから日本酒の産地として知られている地域の、伝統ある有名な酒蔵が発信するお酒に関する情報は、権威性があると考えられます。
Trustworthinessとは、Webサイトのページがどの程度信頼できるかを評価するもので、経験・専門知識・権威など、他の値は信頼の評価にも役立ちます。また、コンテンツの種類次第では、高い信頼が必要なページもあるとされています。
このことから具体例として、税務についての情報・知識を発信するWebサイトは、法改正等を含めて最新の情報を提供する必要があり高い信頼性が求められるでしょう。
また税務相談は税理士の資格がなければできない業務であり、そのようなコンテンツを含んでいる正しいWebサイトの信頼性は高いと考えられます。
企業そのもののブランディング、あるいは個別の製品/サービスのブランディングなのか、対象によって呼び方の違いはありますが、基本的にWebサイトが重要なメディアであることに変わりはありません。
以下では、弊社事例「キミの感想をふせんに! 生声つきブルーロック」をもとに、Webブランディングにおける手法や流れを4点紹介します。
関連記事(キミの感想をふせんに!生声つきブルーロック)
まずは、達成したい課題を明確にしましょう。
そのために、どんな価値を、どのような方法で打ち出すのかを決めます。この戦略課題を明確にしておくことで、円滑な意思決定が実現します。
逆に課題を明確にしていなければ、意思決定の判断基準が存在しないままになるとも言えます。
この事例では、課題が「コンテンツの知名度を固める」ということだとしたら、コンテンツ自体の魅力を「推し活との親和性を使って拡散とシェアしてもらう」ことが戦略として挙げられます。
戦略が決まったら、訴求したい相手を設定します。
サイトを訪問する可能性が高い人々はどんなの人たちなのかを分析し、より彼らに気に入ってもらえるように訴求内容を工夫しましょう。
具体的には、届けたい人々が自社ブランドに対しどのようなイメージを持ち、どの部分に魅力を感じているのかを分析し、その分析結果をもとに発信するコンテンツを決定します。
例えばこの事例では、マガジンの主要読者の設定として「男性でヤング〜ミドル層」、『ブルーロック』の読者は「スポーツ関連のコンテンツが好き」と分析できますし、ひょっとしたら女性も含まれるかもしれません。
ターゲティング(言葉の印象は良くないですが)ができたら、戦略に合わせたコンテンツとWebデザインで目指す提供価値をビジュアル化しましょう。この事例では、上述の戦略に合わせて以下のコンテンツデザインが実行されています。
最後に、コンテンツを通して情報を発信しましょう。
良質なブランド体験のために有効な情報を発信し、ファンの深化、あるいは新たなファンを生み出すことを目指します。
またブランディングの直接的な領域からは外れますが、アクセスデータの解析結果やクチコミをチェックして効果測定を繰り返し、PDCAサイクルを回し続けることがより精度の高いマーケティングに繋がります。
さらに言えばこの事例では、利用率が高いと見込まれたスマートフォンでの体験に絞って開発しており、SNSでシェアしやすいデザインにもなっています。
今回はWebブランディングのメリットや手法、流れを弊社事例をもとに解説しました。
Webサイトでの発信内容やデザインは適切なブランディング戦略に沿って決定することで、効果的にブランドの価値を強化できます。
ライデンでは、”正しく誠実なクリエイション” で戦略とクリエイティブ両面からブランド価値の創出・強化を支援しています。
Webサイトを中心にしたWebブランディングをご検討の際は、ぜひライデンにお問い合わせください。
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