RYDEN

誰も教えてくれないけど知っておきたい
クリエイティブ業界で働くということ

2022.02.10
クリエイティブプロデュース ブランディング
井上 雄一郎

こんにちは。株式会社ライデンの井上です。

今回は、「デザイナーになりたい」「デザインにも強いエンジニアになりたい」「映像をつくりたい」
「コピーで社会を変えたい」などなど、いわゆるクリエイティブ業界と呼ばれる仕事に就きたい方々、
もしくは若手クリエイターに是非読んでもらいたい内容です。
最初に記事の結論を書いておくと、「あなたは何を得たくて、そのために何を犠牲にするの?」ということを
ある程度決めておきましょう、ということです。

早速いきましょう!

クリエイティブ業界にホワイト企業は存在する?

クリエイティブ業界といってもいろんな仕事がありますが、なんとなく華やかな感じがしますか?

デザインを仕事にできる!最高!とか、プログラム書いて書いて書きまくるぞ!とか、大物になって稼いでやる!とか夢も希望も熱量も持った若者はけっこういると思います。

でもいわゆる制作会社と呼ばれる領域に限っていえばですよ、

「いやー……キッツいすよね?」

という認識が浸透してきてるのか、ここ数年あまり人気が無いような気がします。
いや、正直いえばかなり人気が無い気がします。

だって、基本的に実力主義ですからタフな男と女がシノギを削って日々戦いに明け暮れ、
勝ったと思っても「俺全然寝なくてOKです!金も今はいりません!とにかくてっぺん目指してやったります!」という若者がどんどん登場してくるわけです。そいつらと戦い続けなくてはいけないのです。

能力を高められなければ脱落していく。
クリエイティブ業界はそんな宿命を背負っているといえるのではないでしょうか。

クリエイティブ職は高待遇?

じゃあ、そんな業界の待遇はどうなのでしょうか。

コングロマリット企業のクリエイティブ職(例えば電通さんとか、グローバルなコンサルティングファームとか)は、ネットでいくらでも調べることができるので除きます。いわゆる実制作を専門にした業界に絞った話だと思って読んでくださいね。

実制作クリエイティブの会社も、もちろん大小あります。しかし、1000名のデザイナー、1000名のエンジニア、1000名のストラテジスト/アナリストを抱えたグローバルでナイスでエグゼクティブなクリエイティブカンパニー、って、無いですよね。
結構、小規模な組織が多いです。そして参入障壁は低い方なので、数はめちゃくちゃあります。
レベルも、さまざまです。

で、重要なのは「クリエイティブ業界が稼ぎ出す価値は、GDP比でみればかなり、割合が少ない」ということです。違う言い方をすれば、
「クリエイティブ業界が納めている法人所得税は、日本政府の税収からしたら、たいしたことない」
です。調べたわけではないのですが、多分そうです。

つまり、いいですか。
僕自身は、素敵なビジュアルデザインとか、コピーとか、映像とか、音楽とか、もっと広く言えば芸能、そういうものがその国の文化度と密接に繋がっていると思いますし、人間が生きる上で必須のものだと思っています。しかし、国家の運営を担っている方々からすると、それほど大きな価値ではないのです。

これが自動車産業とか、通信産業とか情報技術とか、エネルギー産業とか、国家にとって非常に重要な産業であれば、政府も法律や法令を作って、産業を保護しますよね。当然です。めちゃくちゃ高額な税金を納めてくれる産業だから。彼らがダメになると、日本がさらに衰退します。
それは、ヤバい。

それに比べて我々クリエイティブ業界はGDPという指標でみた場合、国家への貢献度割合としては小さいので、当然国家からの保護もそれなりというか、ぶっちゃけそんなものはありません。(もちろん中小企業の保護、という意味ではいろんな制度があります)

なので、特に保護/優遇されている業界ではなく、小規模な会社が多い。となると必然、トヨタ自動車の社員と比べれば給与は安い可能性が高いし、福利厚生も手厚くありません。休暇だって取りにくいでしょう。

これは現実であり社会の構造上、良く考えれば納得できる事です。
しかし、こんなこと学校では教わらないはずです。多分親も教えてくれません。

むしろ世の中には
「好きを仕事にする」とか「夢をかなえろ!」

みたいな煽りコピーがいっぱいです。

煽るのはいいんですけど、しっかりと現実も教えてあげないと、日本中に心の折れたエンジェルを大量生産することになります。

結論、クリエイティブ業界は、高待遇ではありません。なので「デザインが大好き!」というアナタが制作会社に入ってデザインを仕事にする、と決めたら、上場企業の社員と同じような待遇を、諦めなければいけないのです。

しかし……
めちゃくちゃ稼げる人がいることも、事実です。

どうやったら市場価値の高い人財になれる?

そこで質問です。 あなたは、制作会社の見積書をみたことがありますか?

「デザイン費 @50,000円/日 x 20人日 = 1,000,000円」

みたいな書き方をすることが多いです。

つまり、「このデザイナーは1日あたり5万円で、20日かかる仕事だから請求額は100万円になります」という意味です。
なので10日かかる仕事だったら50万円、30日かかる仕事だったら150万円。
(ちなみにライデンの場合、デザイナーの単価はレベルに拠りますが75,000円~です)
しかしこれが

「デザイン費 @100,000円/日 x 20人日 = 2,000,000円」
になれば、利益は上がります。

「私が1日働けば10万円です」ということですが、コンサル業界なんかをみればこれくらいの単価はザラというか、もっともっと高いのですが、要するにあなたの腕(価値)が上がって、顧客がその価格を認めてくれれば、取引は成立してハッピーということになります。
あるいは独立して活躍すれば、何日要したかという話ではなくて

「デザイン費 一式 5,000,000円」

みたいなことも、ひょっとしたら可能かもしれません。
そんな人がいるもの事実です。

どうやったらそんな高価値な人になれるんでしょうか。

それは自分で考えろ。

です。会社がそのレベルまで引き上げてくれるとか、優しい先輩が手取り足取り教えてくれるとか、そんなことはありません。自分で考えて、自分のスタイルで時代の寵児となるしかないのです。

ちなみに私(井上)の場合は、
元々なんのアドバンテージもない、むしろマイナスの、なんの仕事もできない無能からスタートしたので、まずは人並みの給料を稼いで人並みの生活をする為に、とことん時間を犠牲にしました。つまりむちゃくちゃな長時間労働です。
一通り会社から与えられた仕事を低レベルながらもなんとか終えた後、先輩のデザインをトレースするとか、徹夜でずっと字詰めをやってみるとか、明け方までギリギリ時間を使ってアイデアを考えるとか、自分が納得できるまで家に帰らないとか。

当時の僕はそういうことでしか、人並みの実力を得る術を思いつかなかったんですが、これは人それぞれ、もっと効率よく実力を身につける方法はあると思います。結構僕はバカでした。30歳を過ぎたら健康診断でD判定の連打を浴びること間違い無いので、おすすめはしません。
ライデンでも非推奨の方法です。

しかし他人と同じように過ごしていたら、ずっとフツーの人です。フツーでいいよという話もありますが、市場価値を高めたいと思ったら、フツーじゃないことをやる必要があります。インターネットを使えばヒントはそこらじゅうに、たくさんあります。

ちなみに僕は、歴史書を読みまくったら歴史に学べるということにも気づきました。これは人生観の土台固めとして有効かもしれません。

というわけで、長々と書きましたが自分の価値を高めることに成功すれば、他人よりも稼げるようになります。
その方法は自分で探して考えましょう、という当たり前の結論でこの章を締めくくりたいと思います。

労働者を守る法律、自分の衝動、目指す場所、対価を得る方法、社会に提供している価値、などなど総合的に鑑みて、色々なことを自分で考えてみると、沢山の発見があります。私は経営者でもあるので、こういうことを理解した上で、みんなに働いてもらいたいと思っています。
そして、それでもこの仕事がやりたいんだ、という彼ら彼女らが、自分の仕事に誇りを持てるように、導いてやりたいと思っています。

GDP比ではたいしたことなくても、文化への貢献度という意味では、僕らの作るものはもっと社会の役に立っていると思います。
もちろんクライアントのビジネスを支援するのが目的ですけど、単にサイエンスという名の統計で片付けることのできない、エモーショナルな何かを、世の中にポタポタとたらし続けていきたいと思っています。

この記事を書いた人

クリエイティブプロデューサー
井上 雄一郎

ライデンへのご相談

「エンドユーザーとのエンゲージメントを⾼めたい」「コミュニケーションに⼀貫性を持たせたい」、
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