RYDEN

Web業界への就職

2022.04.06
デザイン
井上 雄一郎

こんにちは。株式会社ライデンの井上です。
今日は、Web業界へ就職したい人へ向けて書きます。
Web業界では「実務経験者3年以上」といった求人がとても多く、実務経験のない人たちが入ってくるハードルが結構高い、という状況があります。

なぜ実務経験者の求人が多いのか、実務経験者の無い人たちはどうやって入り込めばいいのか、そのあたりの参考になれば幸いです。

人材育成の余裕はない

そうなんです、Web制作やってます!デザインやってます! という会社は殆どが小さな組織です。産業としては、情報通信というよりサービス業に分類される会社が殆どです。 要するに、そんなに体力ないので即戦力が欲しい。これに尽きます。

だから実務経験者が優遇されます。
育成カリキュラムを持ってる制作会社も少ないんじゃないでしょうか。

一方、制作会社ではなくインハウスのWeb制作者を募集してる企業のことを考えてみましょう。そもそも教えられる人が社内にいなかったりします。こういう企業はまさに「経験者募集!」するしかありません。

もともとグラフィックの会社だったり映像の会社が、Webの部門を新設する場合も同様です。「経験者を待つ!」です。

そんな業界に、若い人たちはどうやって入り込めばいいのでしょうか。

ここからは、デザイナーもしくはエンジニアを目指す方に絞って書きますが

とりあえず独学しろ です

乱暴ですがこれが第一歩です。
専門学校やオンラインスクールでWebデザインを学ぶでも良いし、独学で学ぶでも良いんですが、とにかく「おっ」と思わせるスキルを身につけて、「おっ」と思わせるポートフォリオを作ります。

大学でグラフィックデザインやメディアデザインを専攻していても、スクリーンデザインの勉強は多分不十分です。学校の勉強に加えて、スクリーンデザインの専門性を身につけると一歩飛び出ることができます。なので学生の時からガンガンWebサイトを作りましょう。

最近はオンラインでも学びやすくなりましたし、Googleも様々なオンラインスクールを開講しています。しかも安い。要するに、会社は「実務経験3年くらいあれば、これくらいの知識とスキルがあるだろう」という見込みで実務経験3年以上と言ってるだけなので、「実務経験は無いけど、戦力化までそれほど時間は掛からないよ」というアピールをするのです。

その際、「これまで研究したWebサイトは1万です」とか「タイポグラフィへの執念がすごいです」とか、
自分の武器を作っておきます。その際、自分の武器が役に立つ武器なのか、単なるこだわりなのか、客観的に評価しておくことは忘れずに。

合いそうな会社を探す

Webデザイナー、エンジニアといっても、細かく見れば色々と細分化されます。

<例えば、デザイナーであれば>
・とにかくビジュアル構想のアイデアが優れていてフィニッシュまでもっていける感覚派
・UXをしっかり設計してUIを構築できる理論派

<フロントエンジニアであれば>
・セマンティックなマークアップを極めたい正統派
・ぐいんぐいん動かしたいアヴァンギャルド派

とか、実はその人の個性によって、やりたいことのグラデーションがあるはずなので、できるだけ、自分の嗜好性(指向性)に会う会社を探します。自分の能力を爆上げしたいのであれば、インハウスや自社事業を営んでいる会社ではなく受託制作している会社を選びます。

選んだら、ポートフォリオ携えて突撃です。

以上。

ちなみに、今書いている記事は、「実務経験3年以上ってなんやねん」というハードルにぶち当たっている人々へ向けて書いています。ニューヨークやロンドンのアートスクールに通ってインターンも経験しています、みたいなエリートは普通に上流アートワーカー / エンジニアへの道が拓けているはずです。

ちなみに僕の場合は、グラフィックデザイナーになりたかったんですが大学の専攻が全く関係なかったので、三越やローソンでアルバイトしながら自分で当時一番カッコいいと思っていた中島英樹事務所のエディトリアルや東泉一郎、松本弦人、Imaginary Forces、Saul Bass、Tomatoなどをマネして何か作っては、手当たり次第小さなデザイン事務所に突撃してアルバイトさせてくれと頼んで回りました。

どこも雇ってくれませんでしたけど、あの頃が一番輝いてた気もします。

その先は己で拓きましょう

なのでライデンでも、実務経験者無しで採用して教育するということは、これまでほとんど考えてきませんでした。新卒採用は時々やってましたけど、「アシスタントとしてやってみて、そこから自分でスキルもマインドも盗んで這い上がれる人は残るし、残れない人は去る」という、タイガーマスクの虎の穴方針でした。
多分僕がそうやって生きてきたので、自然とそういう考えになったのかもしれません。

でも、なんでしょう、心境の変化で、ライデンは実務経験のない人でも、採用して教育していく方針を採りました(採用ハードルは高いですよ)。

そして実は、実務経験なしで新卒採用しているハイレベルな会社も、あります。多分しっかりとした教育システムがあるんだと思います。

デザイナーやエンジニア、これらの職種で人材を前線に出せるレベルに育てようと思ったら、僕の個人的な感覚ですがしっかりとしたカリキュラムでも1年はかかると思います。ただ、人材を輩出できないのは、結構ダメな経営者だな、と思い始めたのでナイスな人材の育成に向けてエネルギーを使っていこうと思います。

最後に、これだけお伝えします。

上げ膳下げ膳するのが会社じゃねーから!

己の未来は己で拓きましょう。

この記事を書いた人

クリエイティブプロデューサー
井上 雄一郎
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