RYDEN

All are creative professionals

2023.01.06
クリエイティブプロデュース
井上 雄一郎

こんにちは、ライデンの井上です。

今日は、ちょっと毛色の違うことを書きます。
本当は、企業・自治体の経営層や管理職の方々と、食事しながら話すようなことかもしれませんが、そもそもそんな機会は少ないですしライデンのスタッフや同じような仕事をする方々にも読んでもらいたいという気になったので、ブログに書きます。

僕の考えは芋くさかった

1年前、「個人事務所からの脱却」というnoteを書きました。書いてある通りの理由で確かにライデンは、個人事務所スタイルで10年ほどやってきました。

そして僕は方針を変え、組織になることを決めました。その過程で、僕は色々な会社や人を観察したり、話を聞いたりしました。

そこで感じたのは、

愕然としました

とにかく、会社の目的のためにものすごくシビアに、エネルギーを使っている。まさに、生き馬の目を抜く、です。

中でも経営者は、一段も二段も大きな責任を負ってますから、それはもう全エネルギーを注いで、会社に、経営に向き合っている。オマエも経営者だろうがっていう話なんですが、僕はそこまで真剣じゃありませんでしたので、自分でも常に「経営の真似事をしてるだけだな」という感覚がありました。まさに個人事務所。

当然、僕もこれまでの人生、

心と体が壊れるギリ手前までやる、

という信念で地頭が劣る分をとにかく圧倒的な量でカバーしてやってきました。心と体が壊れるギリ手前、を見誤って何度も体を壊しました。
(若いうちに圧倒的な量を積んだら、そこから効率的に生産することが重要ですよ、念のため)

でもそれは、経営者としてというより、クリエイターとしての努力でした。経営にコミットするという意味では、なぜか僕は恵まれていてそれほど全てを突っ込まなくても、うまくいっていたというか、ラッキーな世界線にいました。

それでなんだか、狼な現実を肌で感じた時僕は、自分が芋くさく感じたのです。みんな凄いなと。

で、本題です。僕は自分が芋くさく感じると同時に、いろんなことを、考えてなかったな、と思うようになったのです。

このやり方、ちょっと変かもしれない

依頼を受けて、仕事のスコープを決め、契約する。 戦略を考え、何かを制作し、納品する、喜ばれる。 何らかの結果が出る。Webサイトが洗練されたとか、コミュニケーションの解像度が上がったとか、 CVRが上がったとか、ROI / ROASが上がったとか。

それはそれで感謝されるし、対価をもらって、お互いにとって良いことであることは間違いない。でも、それで終わり。クライアントの中に、クリエイションのノウハウは、、、ほぼ残りません。

残さないのがプロというか、情報の非対称性で稼ぐみたいな、商売のセオリーなのかもしれませんが。今、そういう時代じゃないよなと。

あと、ライデンに依頼したいけど予算と僕らのコストが合わなくて仕事にならなかった時。

実はあのクライアントに必要だったのは、ライデンというチームではなくて、クリエイティブディレクターだったんだよなとか、優秀なプロジェクトマネージャーだったよなとか、デザイナーだけアサインすれば、いい結果を提供できたよなとか。それが分かってたけど何もしなかったよな、とか。

こんなことを考えるようになったのです。

でも、なんか脊髄反射で「トータルでの品質を担保できないんで、チームで支援できないなら、難しいです(&コストが合わないですね)」みたいな結果になってしまうんですが、これって、まぁ、僕ら都合だよなと。

なんかちょっと、そんな違和感を感じるようになりました。

僕は生き急いでいるので、そんな違和感無視してましたけど。

でもやっぱり、これは立ち止まって考える価値があるという結論に至ってます。

クリエイティブのプロを名乗るなら何とかせえよ

なので、僕はそのニーズに向き合うと考えた時に、プロデューサーがいて、プロジェクトマネージャーがいて、クリエイティブディレクターがいて、アートディレクターがいて、デザイナーがいて、エンジニアがいて、プランナーがいて、マーケターがいて、コピーライターがいて、このチームで最高のパフォーマンスを発揮します、その対価としてこれだけの費用を頂戴します、というのが必ずしも良いことではないな、ということを思うようになりました。

福岡・熊本時代にあれだけ、創意工夫して知的なクリエイティブを生み出すということに誇りを持ってたのにいつのまにか東京スタイルに染まってたよいうか、時代にフィットしないなと。今頃かよ、なんですけども。

クライアントは「自社単独で実現できない何か」の達成を求めて我々に発注するわけですが、そこに一番必要な機能は何か?その一番必要な機能をライデンが見極めて提供し、最大限クライアントを支える、そんなフレキシブルな関係もあるなと。

All are Creative Professional

そう、僕が求めている組織は"All are Creative Professional"です。

ここが実現できれば、ライデンの個人あるいは最小限のセットをクライアントにアサインする、そんなやり方が理想じゃないかと思っています。

今はネット上でフリーランスを探す、しかもクライアント自身で。みたいな環境しかないですよね。それはやっぱりクライアント/フリーランスともにリスクが大きい。

実際、週5出社で完全フルコミット、みたいな時代でもないですし、柔軟な契約内容であればフィーも柔軟になりますし、僕はそういう世界を作ります。

そのために絶対条件となるのが、すべてのクリエイターは「良いもの作ってりゃ良いんだよ」ということじゃなく、ビジネスにコミットできるクリエイターであるべきなのです。ビジネス目標にコミットするチームの一員にならないかぎり、仕事相手として、仕事仲間として重要視されないでしょう。

この記事を書いた人

クリエイティブプロデューサー
井上 雄一郎
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